日本スポーツ学会は4日、2022年の『第13回スポーツ学会大賞』に、プロボクシングの帝拳ジム及び帝拳プロモーションと元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太が決定したと発表した。ボクシング界からの受賞は初めて。

2022年は白井義男氏が日本人初の世界王者になった70年の節目で、日本ボクシングコミッションも70周年を迎えた。

帝拳ジムは現存する日本で最も古いボクシングジムで、12人の世界王者をはじめ数々の名選手を育成・輩出するとともに、「ダイナミックグローブ」の興行を60年以上続けてきた。また、本田明彦会長は88と90年に世界ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)の防衛戦を、米国以外で初となる日本での開催を2度も実現させるなど、海外での日本の評価・信頼を高めることに寄与したことも評価された。

村田は12年ロンドン五輪でミドル級の金メダリストになり、プロでも世界王座を獲得。日本で初めて五輪の金メダルとプロの世界タイトルを手にする偉業を成し遂げた。また、対戦相手に対する敬意に満ちた対応は、フェアプレー精神の象徴として、ボクシングというスポーツの価値を高めたことも評価の対象となった。

日本スポーツ学会は1998年(平成10年)1月に、競技団体の垣根を越えて市民レベルでスポーツを文化として考えようと設立された。会員は競技団体、元選手、大学教授、企業、メディアの関係者ら幅広く、300人を超える。年に数回、ゲストを招いて「スポーツを語り合う会」を実施。2010年に「日本スポーツ学会大賞」を創設し、スポーツの発展に貢献した人を毎年表彰している。

授賞式と記念講演は1月25日午後7時(開場6時40分)から東京都渋谷区富ヶ谷のハクジュホールで行われる。参加費は一般1000円(日本スポーツ学会会員は無料)で定員200人(事前申し込み不要)。問い合わせはsports.gakkai@gmail.com 03・3323・0893(スポーツネットワークジャパン)