キックボクシング42戦無敗を誇る人気格闘家からプロボクサーに正式転向した那須川天心(24=帝拳)が4月8日、東京・有明アリーナでボクシングデビュー戦に臨むことが13日、都内のホテルで発表された。日本バンタム級4位与那覇勇気(32=真正)とのスーパーバンタム級6回戦で拳を交える。

同興行では、WBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(30=BMB)が、WBO世界同級王者ジョナサン・ゴンサレス(31=プエルトリコ)と3団体王座統一戦に臨み、元WBC世界バンタム級暫定王者で現WBA世界同級2位の井上拓真(27=大橋)も、同級3位リボリオ・ソリス(40=ベネズエラ)と同級王座決定戦に臨む。会見では那須川と与那覇が壇上の中央に上がるなど、メディアの注目度では那須川のデビュー戦が世界タイトルマッチや他の注目カードを上回っていたが、同じリングに立つ世界王者らも那須川と同じ興行を大歓迎した。

寺地は「(那須川と一緒の興行で)注目度があるのですごくうれしい。皆さんに見ていただける」と話した。人気格闘家の那須川の名前はボクシングファンだけではなく、一般にも広く知られている。同じ興行で3団体統一に成功すれば、寺地の知名度も相乗効果で急上昇する。そこへの期待も大きかった。

前日本同級王者小原佳太(36=三迫)と初防衛戦に臨む、WBOアジア・パシフィック・ウエルター級王者の佐々木尽(21=八王子中屋)は「那須川選手のデビュー戦ということで注目度が高いと思う。たくさんのお客さんに見てもらうチャンスだと思うので、絶対にこのチャンスを逃さない。ここで一番輝く試合を見せて、帰るときに佐々木尽というやつがいたなあと、皆さんの脳内にインプットするような衝撃的な試合を見せたい」と気合が入っていた。【首藤正徳】