同級1位中谷潤人(26=M・T)が日本男子7人目の世界3階級制覇を達成した。同級王者アレハンドロ・サンティアゴ(28=メキシコ)に挑戦し、6回1分12秒、TKO勝ちを収めた。同回にワンツーで1度目、右フックで2度目のダウンを奪い、レフェリーストップに追い込んだ。あこがれを抱いてきた念願のWBC同級王座を獲得し、井上尚弥、田中恒成に続き、日本男子3人目となる全勝で世界3階級制覇王者となった。

強く、鋭く、鮮やかに打ち抜いた。6回、中谷がテンポを上げたワンツーでサンティアゴのあごをとらえた。立ち上がった王者をロープ際に追い込み、最後は右フックでダウンを追加。レフェリーストップによるTKO勝ちで王座獲得し「最後はきれいに当たったので良かった」と納得の表情を浮かべた。

王座決定戦で世界王座を手にしたフライ級、スーパーフライ級とは違い、初めて王者に勝って世界王者となった意味をかみしめ「この試合はターニングポイント。すごくハードな練習を積んできたので、喜びは今まで以上に大きかった」。日本男子7人目、井上尚弥、田中恒成に続き、日本男子3人目の全勝による世界3階級制覇を喜んだ。

会場は13年4月、WBC世界バンタム級王者山中慎介がマルコム・ツニャカオ(フィリピン)を12回TKO撃破した瞬間を見届けた両国国技館。競技を始めた当時から辰吉丈一郎、長谷川穂積、井上尚弥らも巻いた緑色の同級ベルトにあこがれていた。「すごく感慨深い。ボクシングに出会えて良かった」と喜んだ。

バンタム級転向初戦で、元5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)を下した経験を持ち、タフで勢いのある王者をキャンバスに沈めた。「KO負けのない王者に勝ったのは自信になる」と手応えを示した。米国では井上尚弥に続く存在「ネクスト・モンスター」と評価される。

「さらに上のところを見ていける。僕が倒すところを期待してもらえているといいな」。次なる怪物にふさわしい強さを発揮した。【藤中栄二】

◆世界バンタム級戦線メモ IBF1位西田凌佑(六島)が5月に同級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に挑戦することが内定済み。WBO王者ジェーソン・モロニーは1月、カナダでサウル・サンチェス(米国)に判定勝ちして初防衛に成功。2度目防衛戦は今春を予定している。世界ランキングには他日本人も名を連ね、WBA1位に石田匠(井岡)、4位に堤聖也(角海老宝石)、5位に比嘉大吾(志成)、7位に那須川天心(帝拳)が入る。またWBCとWBOの10位に武居由樹(大橋)がランクされる。

中谷潤人が3階級制覇に成功 6回にダウン2つ奪いTKO/世界戦ライブ詳細