神奈川県小田原市で昨年11月、民家に押し入り夫婦を殴って夫を殺害、現金を奪ったなどとして県警は5日、強盗殺人容疑などで、元プロボクサーで住所不定、無職渡辺裕一郎容疑者(56)を逮捕した。調べに「奪った金はパチンコに使った」などと供述しているという。

 調べでは、渡辺容疑者は昨年11月13日、同市南町の無職沢田栄一さん(82)宅に押し入り、沢田さん夫婦から現金約4万円を奪って2人の顔などを殴打。同月17日に沢田さんを死亡させた疑い。

 渡辺容疑者は静岡県伊豆の国市出身。日本ボクシングコミッションによると、1974年にプロデビュー。18戦で11勝7敗の戦績を残し、76年と77年に日本ミドル級王座戦に2度挑戦したが、いずれも敗れた。

 小田原市ではこの事件の2日前にも民家で強盗事件があり、県警が関連を捜査している。(共同)