東京都江東区の格闘技ホールで昨年10月、プロレス団体所属の会社員由利大輔さん(当時25)が練習中に掛けられた技で頭を打ち死亡した事故で、警視庁東京湾岸署は16日までに、練習中の安全管理を怠ったとして業務上過失致死の疑いで、団体代表の男性(30)ら3人を近く書類送検する方針を固めた。

 ほかに書類送検されるのは、代表と一緒に技を掛けた男性会社員(35)と、練習を取り仕切っていた別の団体代表の男性(30)。

 東京湾岸署によると、由利さんは昨年10月18日未明、江東区新木場の格闘技ホールのリングで、代表に肩車された状態で、ロープ上から飛び降りた男性会社員から、腕を首に当てて倒す「ラリアット」という技を掛けられ、頭から落ちて首などを強打し死亡した。

 同署は、団体代表らは由利さんの技術が未熟なのを知りながら、危険性が高い技を掛けた過失があり、別の代表は練習を安全に管理する義務を怠ったとみている。

 同署によると、団体は代表と由利さん、男性会社員の3人で組織。由利さんは試合を2回したことがある程度でプロレスの経験が浅かった。遺族が今年2月、業務上過失致死容疑で3人を告訴した。