<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇14日◇神戸ワールド記念ホール<1回>長谷川が電光石火のTKOで9度目の防衛に成功した。鉄壁のディフェンスを誇るロチャを迎撃。開始ゴング直後から右ジャブを小刻みに突いて前に出る。右のグローブでロチャの左のグローブを軽くたたきながら距離とタイミングを見極める。25秒、先制のワンツーを狙ったが頭がぶつかった。顔をしかめる長谷川。しかし、ジャブは止まらない。50秒、ロープに詰めてワンツーから右フックがアゴ先をかすめる。さらにジワジワと前に出て赤コーナーに追い込んだ。ロチャは明らかに右のカウンターを狙っている。長谷川も無理はしない。ジャブ、ジャブ、ジャブでロープ伝いにプレッシャーをかけ続ける。そして、2分すぎ。長谷川は踏み込んで右から左ストレートのワンツー。ロチャが右ショートをカウンターを出そうとした瞬間、返しの右フックが鋭角的にアゴを打ち抜いた。ロチャは前のめりにダウン。立ち上がったがダメージは深い。長谷川はお得意のラッシュで仕留めにかかる。スピーディーな連打から右フックが2度アゴをとらえた。2度目のダウン。何とか立ち上がったロチャだが、ファイティングポーズを取れずにレフェリーがストップした。2分28秒でフィニッシュ。4試合連続のKOで長谷川が進化する王者の姿を見せつけた。

 長谷川の話

 地元の神戸で2試合続けてこんな試合ができて、応援感謝しています。今回は勝ちにこだわっていました。KOはたまたまで、自分でもびっくりしています。今後も防衛を続けたいし、1階級上のベルトも狙ってみたい気持ちはありますが、ボクシングをずっと続けていくのでこれからもよろしくお願いします。