NWA認定女子パシフィック&NEO認定シングル選手権試合(NEO2冠)の調印式が29日、都内で行われた。NEO後楽園ホール大会(31日)でこの日が引退試合となる王者田村欣子(34=NEO)に栗原あゆみ(26=フリー)が挑戦する。2人はNEOタッグ王座を5度防衛し、今年の日刊バトル大賞で女子プロレス部門ベストタッグ賞を受賞するなど、タッグチーム「タムクリ」として活動してきた。27日の田村地元がい旋興行でも組む予定だったが、12日の試合で足を負傷した栗原が「80~90%は治っているが、31日は100%で臨みたい」と欠場した。田村は「最後のタムクリを蹴った時点で私の中にタムクリはない。(前回対戦した)10月はお互い甘えがあったかもしれないが、今回はたたき潰すだけ」と突き放し、栗原も「とどめを刺して送り出す」と応じる構えを示した。

 田村は対戦相手を引退試合の4日前に決めた。ギリギリまで悩んだ末に「来年から女子プロレスを背負うのは栗原」と、個人の希望だけではなく、業界を引っ張ってきたトップ選手として結論を出した。もちろん簡単に譲るつもりはない。「栗原が倒せなかったタムラ様として伝説になる」と最強のまま引退することを宣言。栗原も「勝たなかったら自分の未来も、女子プロレスの未来もない。最上級の覚悟を持って臨む」と悲壮な決意を見せた。