読者が選ぶ「第16回日刊バトル大賞」の女子プロレス部門はグラレスラー愛川ゆず季(28=スターダム)が最優秀選手(MVP)、敢闘賞、最優秀タッグ(パートナー美闘陽子)をそれぞれ初受賞して3冠に輝いた。MVPは得票率25%を獲得し、2位の華名(20%)、3位の栗原あゆみ(17%)を抑えての受賞。スターダム旗揚げ(1月23日)からプロレスに本格参戦し、7月にはワンダー・オブ・スターダム王座を、11月には美闘陽子(25)とのタッグ「BY砲」でゴッデス・オブ・スターダム王座を奪取した。スポーツ紙、専門誌担当記者が選ぶ「プロレス大賞」でも女子プロレス大賞を受賞。グラビアアイドル+プロレスラーの「グラレスラー」として常に話題を振りまき、女子プロレスを世間にアピールした功績が認められた。また、新人賞は世IV虎(よしこ=18)が受賞し、旗揚げ1年目のスターダムが女子プロレス部門を独占する快挙となった。

 愛川

 聞いた時は嬉しいよりビックリが先でした。3つも賞を獲るってすごいですね。でも、今年獲れなかったらもう獲ることはできないって思っていたし、それぐらいプロレスにすべて捧げて頑張ってきたので。年齢的にもファイトスタイル的にもそうですけど、本当にもうこれ以上できないだろうなってくらい頑張りましたね。

 プロレスと芸能の両立、覚悟はしていたが簡単ではなかった。レスラー役で出演したテレビ東京系ドラマ「ここが噂のエル・パラシオ」(金曜深夜0時12分)の撮影中は朝4時起きのスケジュール。それでも試合は休まず、プロデュース興行「ゆずポン祭」も開催した。目の回るような日々が続いたが、グラレスラーとして全力でやり遂げた。

 愛川

 今年は頑張ったら頑張った分だけ結果が出た年だったと思います。周りの人たちに支えられたことも大きかったので、その努力が実って本当に嬉しいです。これで評価されなかったらふてくされていたと思うので(笑い)。

 ビジュアルタッグ「BY砲」を結成し、初代タッグ王者にもなった。しかし、最優秀タッグ賞の受賞は意外だったと言う。

 愛川

 まだ未完成で、まだまだ伸びるチームだと思うんですよ。陽子ちゃんには大化けする可能性を感じているので。だから、陽子ちゃんにはまだまだ頑張ってもらいたいし、BYももっと頑張らないといけない。(受賞は)ファンの方の期待を込めた票なのかなって思っています。

 プロレス大賞の受賞で来年へ前向きに考えるようになった。「やるからには具体的な目標を立てる」と早くもいくつかのプランがあるという。

 愛川

 地元(愛媛)がい旋興行をやってみたいし、グラレスラー発掘オーディションもやりたいんです。グラビアアイドルは氷河期だと思うから、若い子でグラレスラー軍団を作っていきたいなって。もちろん、おっぱいが大きければ入れるとかではなく、練習はしんどいし、簡単ではないです。あとはスターダムには若くてかわいい子がいっぱいいるので、私がプロデュースしたいです。みんな磨けばもっとかわいくなると思うから、写真を撮ったり、片っ端から水着にしていきます(笑い)。

 来年もグラレスラーを世間にアピールしていく。そして、女子プロレス部門では初となる2年連続MVPを狙う。

 愛川

 今年とは違ったやり方もあると思うので、もっとグラレスラーを世の中に広めていきたいなって思います。プロレスがなくなったらタレントとしての価値もなくなると思っているし、両方あってのゆずポン。できる限り頑張っていきたいし、来年も賞を獲れたらなって思います。

 ◆愛川ゆず季(あいかわ・ゆずき)1983年(昭58)5月16日、愛媛県新居浜市生まれ。03年にタレントデビュー。バスト100センチの爆乳とクラシックバレエで鍛えたしなやかな肉体でグラビアを飾り人気アイドルとなる。10年5月からプロレス練習を始め10月31日、高橋奈苗戦でデビュー。テコンドーの経験を活かしたゆずポンキックで活躍する。その後、新団体スターダムに所属しグラレスラーとして試合を重ね、デビュー9カ月でシングル王者となる。また、ダンプ松本から勝利するなど常に注目を集めている。158センチ、50キロ。血液型B型。【各部門賞】◆最優秀選手

 愛川ゆず季(スターダム)=初◆敢闘賞

 愛川ゆず季(スターダム)=初◆最優秀タッグ

 愛川ゆず季、美闘陽子組(スターダム)=初◆新人賞

 世IV虎(スターダム)