<WAVE>◇16日◇後楽園ホール◇観衆907人

 栗原あゆみ(28)が4度目の挑戦で念願の「波女」の称号をつかんだ。公式リーグ戦「Catch

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 WAVE」決勝トーナメントが行われ、準決勝で桜花由美を破った栗原は、同じく大畠美咲を破った水波綾(24)との決勝を20分11秒、変形裏投げからの体固めで制し、大会初優勝を飾った。昨年の華名に続き、2年連続でWAVE所属以外の選手がタイトルを奪った。

 開幕前から優勝を公言してきた栗原は、序盤から容赦のない攻撃を見せ、馬乗りになっての頭部への打撃、エルボーと容赦ない攻撃を見せた。パワーを武器にする相手から投げ技やレッグドロップで攻められ、苦しむ場面もあった。それでも相手から自分の得意技の裏投げで攻められた際は原爆固めで対抗。自分の流れを取り戻すと、裏投げも効果的に出せるようになり、最後は裏投げ連発から、相手の手首をつかんで受け身をとらせない体勢からの変形裏投げで3カウントを奪った。

 栗原は同タイトル獲得が今年の目標の1つだったこともあり、リング上からファンに「4度目の正直で波女になりました」と歓喜の絶叫。だが、満足はしていなかった。この日の試合で初めて桜花に勝ったことで、歴代の波女を全員倒していることをアピール。「でも、まだ1回も勝ったことがない選手がいます。浜田文子さん!」と、リングサイドの浜田を指名。リングに上がった浜田とがっちり握手を交わし、シングル対決が実現へ大きく前進した。

 試合後は「今年優勝できなければ栗原あゆみの時代は来ないと、何が何でも勝つつもりでした。レスラー人生をかけるつもりでリングに上がりました」と、ほっとした様子で話した。13日に28歳になったこともあり、女子プロレスの頂点に立つために残された時間は少ないと、自分にかけていたプレッシャーにも打ち勝った。

 次の目標は浜田文子。「最高、最強の文子さんと戦う最後のチャンス。文句なしの3カウントを奪いたい」と話した。昨年はメキシコ、米国でタイトル戦線に絡むなど、実績を積んだ。女子プロの頂点に立つための戦いが続く。

 水波綾

 (悔し涙を流しながら)栗原というより波女の称号が欲しかった。結果を残せず悔しい。(仙台女子から移籍で)WAVEに入ったからには、中心に立ちたい。前々からWAVEの中心が女子プロレスの中心だというのが、心の中にあります。