<JWP>◇28日◇新宿FACE◇観衆310人

 さくらえみ(36)がJWPの至宝を奪取し、団体改革に大きく前進した。

 10月28日の新宿FACE大会で、JWP認定無差別級王者の春山香代子に挑戦したさくらは、チャンピオンのラリアットを警戒して腕を攻め続け、何度も悲鳴を上げさせた。終盤、春山にキーンハンマーを決められて大ピンチに陥ったが、何とかカウント2でしのぐと、最後は得意のラ・マヒストラルで丸め込んで勝利。3度目の挑戦にして王座奪取に成功した。

 「私はインディーの男子団体でデビューして、初めて出場した女子プロレス団体がJWPでした。記者会見でも何を言っていいか分からず、試合会場でも隅っこにいたあのころの私に言いたいです。『頑張って。16年後、あなたは女子プロレスのチャンピオンになるよ』って」と心情を明かした。しかし、殊勝だったのはここまでで。「私はこれから、もっと勝手なことをするよ。なぜなら、団体トップのベルトを巻いているからだ」と話し、かねてから掲げているJWP改革に着手することを改めて宣言した。

 これに対し、JWPからはLeonと中島安里紗が挑戦を表明。さくらは「次の大会でタッグマッチをやって挑戦者を決める」と話し、11月4日の板橋グリーンホール大会でさくら、米山香織組対Leon、中島組での挑戦者選定戦を決定。この試合でさくら組が勝った場合、挑戦者の資格はなしとすることを通達した。