<プロボクシング:ミドル級4回戦>◇21日◇東京・後楽園ホール

 異色の歯科医ボクサーが、プロ引退前日に最後の試合を行った。松井亮介(36=ワタナベ)は、23歳の清野航(石橋)とプロ2戦目に臨み、3回25秒、TKO負けした。

 プロは37歳でライセンスが失効するため、22日が誕生日の松井は、現役最後の日に試合を組んでもらった。試合は、1回に清野の左フックをもらってぐらつき、3回に同じ左フックでひざが落ち、ロープ際に詰まったところで、レフェリーが試合を止めた。

 東京・大井町でまちかど歯科医院などを経営。スポーツ歯科でマウスピースを研究する縁でワタナベジムに練習生として入った。30歳でプロデビュー。6年ぶりの試合に敗れた松井は「この1年、トレーナーの方といっぱい練習した。トップレベルのミドル級の選手にスパーリングとかしてもらったのに、応えられなくて悔しい」。渡辺会長は「勝ち負けはともかく、後楽園の試合は一生の思い出。よくやった」と笑顔で話していた。