<JWP>15日◇後楽園ホール◇観衆1225人(超満員札止め)

 中島安里紗(24)が、華名に奪われた至宝のJWP無差別級王座を奪回した。

 8月の後楽園大会で華名に敗れ、団体の至宝を流失させた中島。その後、欠場に追い込まれるなど、波に乗り切れずにいた時期もあったものの、ベルト奪回の思い断ち切れることはなかった。そんな中島に華名は挑戦権を与える代わりに、「中島が負けたらJWPを辞めてオフィス華名に入れ」と要求した。奪回しか頭にない中島はこの要求を受け入れ、背水の陣を敷いた。

 間一髪の勝利だった。残り時間3分を切ったところで、時間切れ引き分けのムードも漂う中、ダルマ式ジャーマンから、ドラゴンスープレックス、そしてハーフネルソン式の変形スープレックスと畳み掛けた中島がついに執念の勝利をつかんだ。「JWPのベルト、実はもう二度と触れないだろうと思ったこともありました。私は華名みたいにカッコいい入場ができるわけでもないし、華名みたいにマイクがうまいわけでもない。でもこのベルトは私のほうが100倍、似合っている。ベルトも無事に戻ってホッとしたところですが、まだまだ線の姿勢を崩すつもりはないし、特攻隊長としてキッチリ勤め上げていきます」と力強く語った中島。その目はすでに2014年に向けられている。