国際プロレスなどで活躍した往年の名レスラー、グレート草津(本名・草津正武=66)が、がんと闘病中であることが20日、分かった。元K-1ファイターで次男の賢治さん(31)によると、昨年5月に食道がんで緊急入院し肺や肝臓などに転移。現在は静岡県内の病院で療養を続けている。

 最初に異変が起きたのは05年の秋だった。脳出血で倒れて入院。強靱(きょうじん)な精神力と体力で手術せずに一命をとりとめて、その後は回復の兆しを見せていた。しかし、昨年の検査で食道に腫瘍(しゅよう)が発見されて、再入院した。

 熊本工、八幡製鉄所ではラグビー選手として活躍。100メートル走11秒0の快足ロックとして日本代表にも選出され、キャップ1を獲得した。プロレスラーに転向し、65年に日本プロレスに入門、ジャイアント馬場の付き人を経験して66年3月にデビューした。同年中に退団し、68年1月の国際プロレス旗揚げに参加。「鉄人」ルー・テーズと死闘を繰り広げた。

 81年の団体消滅とともに現役を引退、会社員をしていた。父から「グレート草津」のリングネームを継承した賢治さんは「早く治して元気な姿に戻って欲しい」と話していた。