<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇23日◇東京・両国国技館

 山口真吾(29=渡嘉敷)はセコンドに両脇を抱えられて控室へ戻ると報道陣の前には姿を見せずに都内の病院へ向かった。

 控室では渡嘉敷会長の「負けはしたがいい試合」の声に、悔しそうにうなずいたという。陣営は「7回までにボディーで倒す」と予告したが、4回には山口が「予想以上に懐が深い」と口にしたという。同会長は「一発当たれば倒れると思ったが…。王者が一枚上手だった」と脱帽した。

 3度の世界挑戦も、史上3組目の師弟で世界王者の夢はならず。渡嘉敷会長は「妻子もいるし、次の人生では男の王者になってもらいたい」と、引退を示唆した。