<日刊バトル大賞:MVP>

 全日本のIWGPヘビー級王者武藤敬司が46歳の最年長で7年ぶり3度目のMVPを受賞した。読者が選ぶ「第13回日刊バトル大賞」の集計結果が25日に発表され、武藤が年間最優秀選手に輝いた。4月に新日本の中邑真輔から奪取したIWGP王座を4度防衛。9月には化身のムタで全日本の3冠ヘビー級王者諏訪魔を撃破し、故ジャイアント馬場さんに並ぶ日本最多タイの34個目のタイトルを獲得した。来年は1月2日からアジアタッグ王座決定トーナメントが開幕(東京・後楽園ホール)。武藤はカズ・ハヤシと組み、一気に馬場超えを狙う。

 7年ぶりのMVPにも武藤に笑顔はなかった。25日、東京・後楽園ホールで行われた「ハッスルツアー」に電撃参戦した化身のムタとともに来場。「選ばれたことは光栄だけど、この瞬間から09年度のMVPに向けての戦いが始まるからな」と前を見据えた。この日の午前中に都内のジムで3時間の練習後、1キロ泳いできたという。

 今年はIWGPヘビー級王座を4度防衛。化身ムタも11月に3冠ヘビー級王座の初防衛に成功した。しかし、今は目の前に大きな目標がある。現在の通算タイトル数は馬場さんと並ぶ最多タイの34個。来年1月のアジアタッグ王座決定トーナメントで優勝すれば単独トップに立つ。同4日には、新日本東京ドーム大会メーンで、棚橋弘至とのIWGPヘビー級王座5度目の防衛戦も控える。

 23日に46歳の誕生日を迎え、最年長受賞ともなる武藤は「馬場さんの記憶は超えられないけど、記録で超えたい。09年はアジアタッグを取って弾みをつけて、IWGP防衛でスタートするよ」と宣言した。【塩谷正人】