昨年11月に台湾興行を行った全日本が初の香港進出を計画していることが9日、分かった。13~16日まで内田雅之取締役が台湾、香港を視察。11月開催予定で両地域プロモーターと交渉に入る。内田取締役は「理想は台湾で3大会、香港で1大会のアジアツアーをやりたい」と話した。

 約1万人を動員した台湾興行のプロモーターらから香港のプロモーターを紹介されたという。香港では92年8月に新日本が2大会を行ったが、定期開催には結び付かなかった。それでも武藤敬司社長は「団体が乱立する国内でマーケットを競うより(中国は)魅力がある。将来は中国の力道山を育てて、日本人をヒールに戦わせたい」。全日本は未知のプロレス市場でもある中国を、アジア進出の最大のターゲットにしているだけに、香港興行が実現すれば夢実現への大きな1歩になる。