約2年半ぶりにIWGP王座に挑む新日本の永田裕志(41)が、王者中邑真輔(29)への舌戦をスタートさせた。12月5日の愛知大会(愛知県体育館)で、王座奪回を狙う永田は12日、東京都内の道場で合同練習を開始した。終了後、会見以外で存在をアピールしようとしない王者に、「王者らしい仕事をしろ。タイトルマッチの機運を高めろ」と言い放った。手始めに、「愛知の飲み屋に行って、チケットを売ってこい。飲み屋だと良く売れるんだよ」と、かつて自分も行った草の根営業を指令した。

 永田は02年4月からIWGP王座を2年以上、10度連続で防衛した実績を持つ。団体の看板を背負い続けた男の言葉には、説得力がこもっていた。「もう戦いは始まっているんだ。チクチクと精神戦で追い詰めてやろうかな」。大一番まであと3週間あまり。「ミスターIWGP」は、ゴングの瞬間まで攻撃の手、いや口を緩めることはない。