<バトル大賞:ボクシング部門>

 WBC世界バンタム級王者の長谷川穂積(29=真正)が「初代王者」だ。読者が選ぶ「日刊バトル大賞」。今年新設のボクシング部門は、18日に10度目の防衛に成功した長谷川が2位以下に大差をつけて受賞した。敢闘賞は内藤大助(35=宮田)。年間最高試合はWBC世界フライ級タイトルマッチ(11月29日)の亀田興毅―内藤戦が選ばれた。

 「絶対王者」はリング上のように強かった。長谷川は受賞について「メッチャうれしいです。ファンのみなさんに感謝ですね」と笑みを浮かべた。「日本の誇る絶対王者。歴代ナンバーワン」(20代男性)「圧倒的なスピードで内容もパーフェクト。進化しているから来年も楽しみ」(40代男性)。圧倒的支持で過半数を獲得し、文句なしの初代王者に輝いた。

 デビュー10周年を迎えた09年。成熟した強さで、日本人2人目の「2ケタ防衛」を達成した。3月マリンガ戦、7月ロチャ戦はともに1回TKO。V10戦ではペレスを4回TKOで下した。「最高です。全部KOでしょ。練習のたまものだと思いますよ。あとはインパクト、タイミングのコツが分かってきたかな」。

 デビュー当時は3キロで済んだ減量が今は12キロ。具志堅用高の持つ国内最多13度の防衛記録とともに、肉体の進化による転級も視野に入れる。「ここまできたら、具志堅さんを超える14回を狙いたい。でも、ナチュラルウエートでやったらどこまで通用するか、と。いずれにしてもみなさんの興味あるカードで戦いたいですね」。29歳の現役最強王者は、来年も強さをみせていくことを誓った。【近間康隆】