田中将斗(39=ゼロワン)が、22日の新日本の山形大会(山形市総合スポーツセンター)で、棚橋弘至(35)のIWGPヘビー級王座に挑戦する。通算22回目の防衛戦のエリート棚橋に対し、インディーのFMWからたたき上げの田中。対照的な2人の勝負だ。

 田中の体重は93キロだが、棚橋が「全てにおいて高いレベル」と言う鍛え上げた体。その秘密は、毎日12キロのランニングだ。「これだけ体重があって速く走れる人は、なかなかいない」とスタミナを養う。抜群のスピードとインパクトで、スーパーヘビーにも当たり負けしない。

 デスマッチ路線の大仁田に憧れて入団したFMWを01年に退団。「大仁田さんの引退でエンターテインメント路線に変わった。自分のいる場所じゃないと思い悩んだ。人生最大の選択だった」と振り返る。02年にゼロワン入団、09年からは新日本にもレギュラー参戦。「デビューのころを考えたら、新日本でタイトル戦なんて想像もつかんこと」と笑う。実力だけでのし上がってきた男が、頂上を狙う。【小谷野俊哉】