【マカオ10日=根本厚志】米総合格闘技団体UFCが来年3月3日、さいたまスーパーアリーナでUFC

 JAPANを開催することが分かった。UFCを運営するズッファ社の副社長兼アジアマネージングディレクターのマーク・フィッシャー氏が日刊スポーツ新聞社の取材に答えたもので、今年2月に続き、2年連続の開催。出場選手は未定だが、フィッシャー氏は多数の日本人選手と世界のトップファイターの出場を明言した。

 UFCが1年ぶりに日本に帰ってくる。今年2月に続き、来年3月3日、場所は同じさいたまスーパーアリーナ。UFCを運営するズッファ社の副社長兼アジアマネージングディレクターのマーク・フィッシャー氏は「今年は2万人の観客が集まり、これ以上ないくらいの大成功を収めた」と今年の実績が2年連続開催の決め手となったことを明かした。

 出場選手は未定だが、最重量級のヘビー級の試合は行われる。今年の大会では元K-1王者で、PRIDEでも活躍したマーク・ハント(38)が豪快な連打で1回KO勝利した。来年もハント、元PRIDE同級王者アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(36)ら日本になじみ深い選手の出場が有力だ。

 日本人選手について、フィッシャー氏は「多くの選手に出てもらうつもり。マカオ大会に出場する選手は有力な候補だ」と話した。この日開催されたマカオ大会には福田力(31)漆谷康宏(36)水垣偉弥(28)手塚基伸(25)五味隆典(34)の5選手が出場。その5人も含め、今年出場した岡見勇信(31)日沖発(28)らの出場チャンスがありそうだ。

 フィッシャー氏は8月、日刊スポーツ新聞社に来社した際、来年から下部大会の「ジャパンシリーズ」(仮称)を開催する構想を明かしていた。「まだ発表できないが、進展している。期待してほしい」と話す。来年は3月のUFC

 JAPAN以外にも大会開催の期待も高まる。

 今年の日本開催で、UFCの知名度は格闘技ファンだけでなく、一般層にも広がった。フィッシャー氏は「より多くの日本人に知ってもらい、興味を持ってほしい。来年の日本大会に向けて、プロモーション活動に力を入れ、日本社会に総合格闘技、そしてUFCを浸透させていきたい」と抱負を口にした。

 ◆UFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)

 ブラジルで行われていた何でもありの格闘技「バーリ・トゥード」をモデルに、93年11月に米デンバーで第1回大会を開催した。日本では97~00年に計4回開催。01年から現在のズッファ社が運営。10年10月に軽量級のWECを統合し、ヘビー級からバンタム級まで7階級制。今年3月にフライ級も加わり8階級制。試合は5分3回戦で、タイトルマッチとメーンイベントは5分5回戦。ジャッジ3人が採点し、KO、1本、判定で決着。急所攻撃、頭突き、髪を引っ張る行為、のどへの打撃、上から打ち下ろすひじ打ち、グラウンド状態の相手頭部へのキックや膝蹴りなどは禁止。

 ◆UFC

 JAPAN

 今年2月26日、さいたまスーパーアリーナで、約2万人の観衆を集めて開催。日本人選手は田村一聖、水垣偉弥、福田力、山本“KID”徳郁、五味隆典、光岡映二、日沖発、岡見勇信、秋山成勲と9選手が出場。田村、福田、五味、日沖が勝利した。メーンはUFCライト級タイトルマッチでベン・ヘンダーソンが王者フランク・エドガーを判定で破り、新王者に輝いた。