一翔と世界戦のリングへ。ボクシングの日本スーパーフライ級1位石田匠(しょう、22=井岡)が、年末に世界初挑戦するプランが浮上した。8月11日に日本同級王者戸部への初挑戦を前に8日、ジムの先輩で2階級制覇の井岡と3回のスパーリングを敢行。多彩な左で井岡の顔面を捉えた。16勝(9KO)の石田は「(井岡)一翔君から『普通にやれば絶対大丈夫』と言われた。一緒に世界戦の舞台に立ちたい」と言った。

 陣営は勝てば、次戦で世界王座にアタックさせる方針。井岡一法会長は「年末に世界戦を組みます。一番いいのは(WBA王者)河野」と口にした。井岡、宮崎に続くジム3人目の世界王者誕生を視野に入れた。

 夢の実現には8・11の勝利が条件だが、井岡は太鼓判を押した。「あの左はやりづらい。石田は世界をとる選手。軽く日本をとってほしい。ボーッとしていたら自分も抜かれるという焦りがある」。試合当日は後楽園ホールで応援する。

 石田は井岡のスパーリング相手として腕を磨いた。「昔はぼこぼこにされて、あばらも折られた。スパーをして進歩したと思う」。勝って憧れの井岡と同じリングに立つ。【益田一弘】