日本相撲協会の第55代横綱で理事長を務める北の湖敏満氏(本名小畑敏満=おばた・としみつ)が20日午後6時55分、福岡市の病院で直腸がんによる多機能不全で死去した。62歳だった。通夜、告別式は未定。

 北の湖理事長はこの日朝に貧血のため、福岡市の病院に救急車で運ばれた。容体は安定していたが、夕方になって急変。集中治療室で治療を受けていたが、死去した。

 日本相撲協会は、理事長代行を八角親方(元横綱北勝海)が務めると発表。出来山広報部長(元関脇出羽の花)は「今後のことは、まだ何も決まっていない。理事長も無念だと思う。こんなに急に亡くなるとは思わなかった。明日、理事会を開いて、それでいろいろ決まると思う」などと説明した。

 福岡市の病院には、伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)をはじめ親方衆ら角界関係者が続々と駆けつけた。同じ出羽海一門の春日野親方(元関脇栃乃和歌)は「顔は見たよ。みんな悲しんでいた。大きな星を失った。みんなが頼りにしていたからね。残念だけど、みんなで力を合わせて頑張らないといけない」などと話した。