横綱白鵬(31=宮城野)が、またしても際どい所業に及んだ。

 新小結魁聖(29=友綱)と立ち合いで得意の右四つに組むと、上手出し投げで体勢を崩させて一気に寄り切り。その直後だった。俵を超えて左足を踏み込むと、魁聖は土俵下へ。これまで何度も注意されてきた「ダメ押し」と捉えられても、おかしくない。だが土俵下にいた友綱審判長(元関脇魁輝)は「別段、大騒ぎすることじゃない」と否定的だった。

 一方で、横綱審議委員会の意見は対照的だった。この日は会場で場所総見が行われており、守屋秀繁委員長は「今日はダメ押しでしたね」とキッパリ。「別にダメ押しが悪いというわけじゃないけど」と前置きした上で「土俵際で見ているお客さんにケガをさせる。そういうことを考えて相撲を取ってもらいたい。相撲には興行という面がある」などと話した。