日本相撲協会は26日、大相撲初場所(来年1月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。新入幕を果たした佐藤改め貴景勝(たかけいしょう、20=貴乃花)が都内で会見し「小さいころからの目標だったので、1つ1つ実現できてうれしい」と喜びを語った。

 九州場所では、十両4場所目で初めて優勝を果たした。「技術やパワーはさほど変わっていないが、15日間の疲れ方やスタミナが変わってきた。新十両では中日を過ぎて疲れていったが、先場所は朝の目覚めもいい。スタミナで、自分の殻を1つ破れた」と成長した点を分析した。

 しこ名は本名の佐藤から、師匠の貴乃花親方(元横綱)に名付けられて「貴景勝」に改めた。「師匠が尊敬している戦国武将の上杉謙信公の後を継いだのが、上杉景勝公。師匠の思いを受け継ぐという意味のしこ名。この名前に恥じないように頑張ろうと思いました」と抱負を語った。

 埼玉栄高から入門した20歳の若武者。会見では「同い年で大学卒業で入ってくる力士もいると思うが、その人たちが入ってくるころには、かけ離れた位置にいたい。大学出身力士には負けない」と、強い意思を示す一幕もあった。

 会見に同席しなかった貴乃花親方は「負けても勝っても力士として誇らしく君臨してほしい。これまでの実績などは捨てて、力士としての精神を抱いて土俵に上がってほしい。持つべきは日本の心意気、精神です」とコメントした。