大相撲の新横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が「最低優勝15回」と厳命された。11日、東京・両国国技館で行われた第50回NHK福祉大相撲で、力士インタビューに登場。その中でNHK解説者の北の富士勝昭氏(元横綱)から直筆の手紙が届き、文章の締めで「あと5年、立派に綱をやり通してください。左四つの型の完成を目指して下さい。優勝回数は最低15回、年3回!」と厳命された。

 北の富士氏は自称「稀勢の里関を横綱にする会」をつくって“会長”を務めるなど、個人的に新横綱を励ましてきた。それだけに稀勢の里は「本当にうれしいです。こういう風に気を掛けていただいて」と感謝。その上で、厳命された優勝回数については「毎場所、優勝争いに絡める力士に。それが横綱の務めだと思っている。1場所1場所、大事に相撲を取っていきたい。目の前の一番を頑張る」と応えた。ちなみに目標達成した北の富士氏の会は「今日をもって解散」した。

 この日は初場所を休場した横綱日馬富士も参加し、初めて4横綱が勢ぞろいした。それでも「変わらないですよ」。取組では白鵬に下手出し投げで敗れたが、あくまで花相撲。「ここで浮かれずに調整して、いい状態で初日を迎えたい」と誓っていた。【今村健人】