大阪出身で西前頭筆頭の勢(30=伊勢ノ海)が、東前頭8枚目の魁聖(30=友綱)を下して5勝10敗で、ご当所場所を終えた。右四つで攻め込まれたが、左から突き落としを決めた。

 金星を獲得した4日目の白鵬戦で右上腕の筋肉を断裂し、苦しい相撲が続いたが、終盤5日間で4勝と意地を見せた。「15日間取り切らせてもらった。周りの人たちに感謝です。勝ち越し以上にいい経験になりました」とすがすがしい表情で話した。

 場所後は、得意のカラオケでリフレッシュするのが通例だが、今場所後も「右腕は治療して、左手でマイクを握ります」と早くも歌う気満々。4月2日の三重・伊勢市から始まる春巡業についても「出ますよ」と出場を明言した。