新入幕で東前頭14枚目の阿武咲(20=阿武松)が、序盤5日間を4勝1敗と上々の星取で乗り切った。

 三役経験豊富な同15枚目の妙義龍(30=境川)と対戦。立ち合いからの攻防で押し込まれ、土俵際まで攻め込まれたが、左へ体を開きながら肩すかしで相手の体を泳がせ、後ろ向きにさせた妙義龍をそのまま送り出した。

 最初の5日間を「1日1日しっかりやります。自分の相撲を、自信を持ってしっかりやるだけです」と振り返った20歳のホープ。星勘定は気にせず「気がついたら勝ち越していた、ぐらいがいい」と集中している。さらに本場所の土俵も「稽古だと思っている。場所中に強くなるぐらい(の気持ち)じゃないと上にいけない」と新入幕とは思えない頼もしいセリフもはいた。

 この5日間は2日目の魁聖(友綱)を除き、対戦相手の4人とは十両以下時代に対戦経験がある。星を積み重ねれば番付上位で未対戦の相手と当たる機会が多くなる。6日目も正真正銘の初顔合わせとなる琴勇輝(26=佐渡ケ嶽)。初挑戦の相手と取ることにも「楽しみです。早く土俵に上がりたい」と自慢の突き押しを、勢いそのままにぶつけるつもりだ。