十両の優勝争いでトップを走る西5枚目の朝乃山(23=高砂)が、連敗を喫した。

 西3枚目の千代皇(26=九重)に押し出しで敗れ8勝2敗となった。

 狙いの左上手が取れず、左は相手の腕を抱えたまま、右をのぞかせて前に出ようとした。だが、崩された状態のまま千代皇に右へ回り込まれ、右を差しに行った時、突き落としでさらにバランスを崩した。立て直す間もなく押し出された。

 相手十分では致し方ない。「あの形で負けたから、仕方ないです。タイミングよく突き落とされました」と敗因を手短に語った。「あと5日ある。切り替えて頑張ります」と自分に言い聞かせるように取材対応を切り上げた。初日から破竹の8連勝で勝ち越しを決めてから、ブレーキがかかったように連敗。それでも優勝争いは、同じ1敗だった同期入門のライバル豊山(時津風)も敗れ、2敗で2人が並走する展開に。さらなる星の上積みで新入幕の可能性も残される。モチベーションには事欠かない。勝負の5番勝負に、心を入れ替えて臨む。