西前頭6枚目の阿武咲(21=阿武松)が2場所連続の2桁勝利を飾った。

 小結嘉風(35=尾車)と本来の突き、押しではなく組む形になったが「中には入れさせなかったので、そこが良かった。体がしっかり対応してくれた」。構わず前に寄って、寄り切った。

 先場所の新入幕から、連続2桁。これは1場所15日制が定着した49年夏場所以降、04年九州の露鵬以来7人目の快挙だった。過去の6人には横綱の初代若乃花や白鵬の名前も。ただ、2桁については「全然、意識もしていなかった」と気にせず、それよりも「楽しいっすね。テレビで見ている人とやれて。先場所よりも明らかに強い人たち。めちゃくちゃ楽しい」。21歳の若武者は強者と相撲が取れることを、何物にも代えがたい喜びと感じていた。