大相撲秋場所(9月10日初日、東京・両国国技館)の新番付が発表された28日、ただ一人、新入幕を果たした東前頭16枚目の朝乃山(23=高砂)が、東京・墨田区にある高砂部屋で、師匠の高砂親方(元大関朝潮)同席の元、晴れの記者会見に臨んだ。

 7月の名古屋場所は、西十両5枚目で11勝4敗。「上がれるかどうか分からなかったので不安はありました」と話すが、起きて番付を目にし「一番上の端っこに(しこ名が)あって、文字も大きくなってうれしかった」と笑みを浮かべた。

 近大時代の実績から昨年春場所、三段目最下位格付け出しでデビュー。負け越し知らずで1年半での出世に「ここまで来られるとは思わなかった。1日1番、自分の相撲を取り切れたから」とスピード出世の要因を自己分析した。189センチ、165キロの恵まれた体を生かし、右四つの正攻法の相撲で番付を上げてきた。高砂親方も「小兵力士も頑張っているが、朝乃山のような本格派の大型力士が出ないと(角界の)底辺の底上げにはならない」と期待を寄せた。