大相撲秋場所で逆転優勝した横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、秋巡業の参加へ強い意志を見せた。

 2日、第76回全日本力士選士権(東京・両国国技館)に参加し、1回戦で輝に敗れた。秋場所千秋楽から約1週間が経過したが「疲れが抜けない」と元気はなかった。16年名古屋場所以来の優勝ということもあり、この1週間はお世話になった人へのあいさつ回りなどで多忙を極めたからだ。

 だが、その合間を縫いながら、左肘の治療は毎日欠かさずに行ったという。「治るものではないですよ。職業病みたいなもの。まずは炎症を防いで、また新しく鍛え直していく」と、九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)に向けて体を一から作る。

 秋巡業への参加についても「巡業先にも病院の先生に来ていただいて治療しながらやる。支えてもらった人に恩返しが出来ればいい」と、皆勤を目指す。土俵の上に立ち続けることにこだわりを持つ、日馬富士らしさを見せた。