日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。

 5場所連続で4人が就く横綱陣では、2場所連続通算10回目の優勝を目指す日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、1年ぶりに最上位となる東正位に就いた。秋場所を全休した他の3人は、白鵬(32=宮城野)が西正位、稀勢の里(31=田子ノ浦)が東の2枚目、鶴竜(32=井筒)は西の2枚目で再起の土俵に上がる。

 大関陣では、昇進3場所目で秋場所は途中休場(1勝2敗12休)した西の高安(27=田子ノ浦)が、初のかど番で迎える。

 関脇は御嶽海(24=出羽海)が3場所連続(三役は5場所連続)、嘉風(35=尾車)は2場所連続(同4場所連続)。かど番の大関だった秋場所を負け越した(1勝5敗9休)照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は15場所ぶりに陥落した関脇で迎える。大関からの降下は今年春場所の琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)以来で、大関降下規定が変更になった69年名古屋場所以降では17人(20回)目だ。10勝を挙げれば大関再昇進となる。05年初場所の栃東(現玉ノ井親方)以来となる1場所での大関返り咲きはなるか。

 新三役を果たしたのは、西小結の阿武咲(21=阿武松)。史上初の新入幕から3場所連続2桁勝利を挙げて、駆け上がった。阿武松部屋からは、現師匠(元関脇益荒雄)が94年10月1日に部屋を創設して以降として、12年初場所の若荒雄(現不知火親方)以来2人目。青森県出身では、15年名古屋場所の宝富士(30=伊勢ケ浜)以来、戦後24人目。21歳3カ月での新三役は、平成以降初土俵としては6位の若年昇進(1位は白鵬の19歳9カ月)。琴奨菊は2場所ぶりの小結となる。

 新入幕は大奄美(24=追手風)。現師匠(元前頭大翔山)が98年10月1日に部屋を創設以降、16年春場所の大翔丸(26)以来、7人目の新入幕を果たした。鹿児島県出身では今年初場所の千代皇(26=九重、現千代ノ皇)以来、戦後23人目。日大出身では16年九州場所の石浦(27=宮城野)以来、36人目で、学生相撲出身としては先場所の朝乃山(23=高砂)以来、92人目となる。

 再入幕は、8場所ぶりの安美錦(39=伊勢ケ浜)、2場所ぶりの琴勇輝(26=佐渡ケ嶽)、3場所ぶりの妙義龍(31=境川)の3人。安美錦の39歳0カ月での再入幕は、土佐ノ海(現立川親方)の38歳6カ月を抜き昭和以降1位の高齢昇進となった。

 十両昇進は2人。新十両は、舛の勝改め隆の勝(22=千賀ノ浦)で、千賀ノ浦部屋からは10年九州場所の舛ノ山以来で、現師匠(元小結隆三杉)が16年4月8日に先代(元関脇舛田山)から部屋を継承してからは初めて。千葉県出身では、11年九州場所の旭日松(28=友綱)以来、戦後27人目の関取誕生となった。貴源治(20=貴乃花)は今年夏場所以来、3場所ぶりの十両復帰となった。

 九州場所は、11月10日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。12日の初日を迎える。