14場所在位した大関から陥落した関脇照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が9日、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)への出場を明言した。

 この日は、福岡・太宰府市内にある宿舎から、車で約30分の福岡市中央区にある九重部屋に、出稽古に足を運んだ。幕内の千代大龍(3勝1敗)、千代の国(13勝3敗)と計20番取り、最後は千代の国を相手に5連勝で締めた。

 途中休場した秋場所で半月板損傷のケガを負った左膝は完治に遠く、福岡入り後の稽古でも不安を抱えてのものだったが、この日の稽古後に「やってみるよ」と万全にはほど遠いながらも出場を表明。「やれることはやった」と、現状で出来うる限りの調整で九州場所に臨む。1場所で大関に返り咲ける10勝を挙げるのは、現状では険しいが、懸命な治療、リハビリを経て何とか場所には間に合わせた。