元横綱の暴行問題に立行司のセクハラ行為と不祥事が続いた大相撲の初場所が、初日を迎えた。

 会場は満員御礼の盛況だったが、日本相撲協会に対しては来場者から厳しい声が上がった。

 国技館前には当日券を求めて朝から多くの人が列をつくり、協会によると午前8時13分に早々に入場券が完売した。幕内の取組に懸けられる懸賞は160本を上回った。担当者は、近年の初場所初日と比較し「いつもよりは多い」と話した。

 八角理事長(元横綱北勝海)による初日恒例の協会あいさつでは、不祥事への謝罪などはなかった。茨城県行方市の68歳男性会社員は「騒動があっての初日だし、何かしらあいさつに含めるべきだった」と首をかしげた。

 75歳の山梨県富士吉田市の無職男性は角界に暗いニュースが続いたことに「これから(相撲界に)入る人がかわいそう。水を差すようなことはしないでほしい」と注文を付けた。

 ファンが求めるのは白熱した勝負だ。群馬県館林市の29歳の女性会社員は「土俵の上がメインなので、しっかりいい相撲を見せてもらいたい」と期待を寄せた。