大相撲春場所(11日初日、エディオンアリーナ大阪)に3横綱全員が出場しない可能性が7日、浮上した。

 稀勢の里(31=田子ノ浦)は大阪市の部屋で四股など軽めの調整。白鵬(32=宮城野)は稽古を休み、鶴竜(32=井筒)は予定していた出稽古を回避した。3人とも体に不調を訴えており、精力的に出稽古を行うこの時期に、そろって調整遅れを露呈した。3人は昨年秋場所も全休したが、当時は4横綱で、残る日馬富士が優勝。3横綱時代の3人全員が初日から休場すれば、昭和以降初となる。

 稀勢の里は前日6日まで2日間の二所ノ関一門連合稽古に続き、3日連続で相撲を取らなかった。現状は「大阪に乗り込んできた時(2月25日)よりは良くなった」と分析。だが「しっかり力が出るか、15日間やれるか。冷静に見極めていきたい」と慎重で、今日8日の稽古後に決める。

 白鵬も2日連続で相撲を取らず、師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)は「直さないといけないところもあるから」と両足親指の負傷に加え、かち上げなど立ち合いの修正も精神的に負担をかけていると説明した。鶴竜も前日に「ぐっと一握りができない」と、右手薬指などの負傷の回復が遅れていると明かしていた。