大相撲の貴乃花親方(45)が、元横綱日馬富士関による弟子の十両貴ノ岩への傷害事件に絡む日本相撲協会の対応に問題があったとして、内閣府の公益認定等委員会に告発状を提出した件で10日、角界には波紋が広がった。

 役員待遇委員の貴乃花親方は9日の協会理事会を「所用のため」に欠席し、その夜に告発したことを表明した。貴乃花一門のある親方は「事前に全く何も聞いていなかった。ただただ仰天だ」と動揺を隠せない。

 春場所を目前に控えたタイミングで、場所の盛り上がりに水を差す可能性もある。50代のベテラン親方は「本場所が始まるという時期に…。何が目的なのか分からない」と憤りをにじませた。

 相撲協会という“身内”での争いに、40代の若手親方は「こんなことを続けていると、5月の夏場所あたりから、じわじわと響いてくるかもしれない」と、大相撲人気への影響を指摘した。