大相撲夏場所(13日初日、東京・両国国技館)を初日から休場することが決まった大関高安(28=田子ノ浦)が11日、都内の部屋で報道陣に対応した。高安は7日の二所ノ関一門の連合稽古で、前頭豪風と2番取ったところで左上腕を痛めており、この回復が遅れて休場になった。師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)によると「(筋肉が)部分断裂している」という。

 高安は休場について「100%の相撲が取れないので大事を取って」と説明した。1月の初場所、3月の春場所と、2場所連続で12勝3敗の優勝次点という好成績。今場所は初優勝を期待されていた。前日10日には出場に意欲を見せており、この日も「初日から取れると思っていたので…。本当は出たい気持ちがあった。思ったよりも長引いている」と唇をかんだ。

 今後については「また100%の力を出せるように治療に努めたい」と気丈に話した。夏場所の途中出場ついては「回復具合による。相撲を取れる状態になれば…」と、可能性があることをにおわせたが、歯切れは良くなかった。最後は「また皆さんにいい相撲を見せたい。頑張ります」と、前を向いていた。