名古屋市のドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で行われている大相撲名古屋場所6日目の13日、横綱鶴竜の休場により横綱不在となった事態を受け、会場を訪れたファンや日本相撲協会関係者からは不安や驚きの声などが相次いだ。

 名古屋市名東区から来場した会社員の高野奈名子さん(33)は「(鶴竜は)あと1回負けたら休場だと思っていたので、ちょっとびっくりした。(今場所は)どうなっちゃうんだろうと思う」と不安そうに話した。

 大相撲ファン歴70年以上という愛知県東郷町の80代の男性は、19年ぶりとなる3横綱全員の休場に「親方衆が土俵に対して厳しい態度を取らないと」と苦言を呈した。

 名古屋場所の出羽海担当部長(元幕内小城ノ花)は愛知県犬山市の出羽海部屋宿舎で「お客さんは横綱の土俵入りと取組を楽しみにしているから」と残念そうな表情。「大関陣に盛り上げてもらいたい」と奮起を促した。鶴竜の休場を受け、結びの一番の懸賞21本のうち5本が取りやめとなり、残り16本は他の取組に懸け替えられた。