大相撲夏巡業が30日、滋賀・大津市で行われ、8場所連続休場中の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、7月5日に名古屋場所の休場を自ら表明後、初めて公の場で口を開いた。稽古土俵には上がらず四股などの基礎運動で汗を流した朝稽古後に、負傷している左大胸筋付近の状況について「どうでしょうね。やってみないと分からない。自分も分からない」と語った。少し笑みを浮かべて、具体的な状況説明は避けた。

 今巡業は8月26日までの長丁場。それだけに今は軽めの調整だが、関取衆との稽古予定を聞かれると「そのために出てきてるわけですからね」と即答した。年6場所制となった1958年以降の横綱では、8場所連続休場は最長で「ふがいなさがある」と厳しい表情。だからこそ、まずは今巡業に「しっかりと責任を全うしたいと思う」と強い気持ちで臨む。