大相撲の夏巡業は8日、東京・渋谷区の青学大で行われた。7月29日の夏巡業初日から右膝蓋腱炎(けんえん)で休場していた大関高安(28=田子ノ浦)は、この日から合流。早速、幕内朝乃山、阿武咲と20番取った。朝乃山には4勝1敗だったが、阿武咲には3勝12敗と大きく負け越した。

 立ち合いから阿武咲にのど輪で上体を起こされ、一気に押し出される取り口が目立った。高安は「阿武咲がすごくいい相撲を取っていた。踏み込みの力が相手に劣っていたということ。まだ(相撲を)取り切れていない。前に出る圧力もまだまだ。厳しい稽古をしていきたい」と、今後の課題を挙げた。

 一方の阿武咲は「大関が土俵に上がるだけで雰囲気が変わる。ものすごく、いい緊張感の中で達成感もあって楽しかった」と、充実感を口にしていた。