大相撲の十両常幸龍(30=木瀬)が、約2年半ぶりに、十両以上の関取で構成される力士会に出席した。

秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)では、14場所ぶりに十両に復帰。力士会後「多くの人から『おかえり』と言ってもらえてうれしかった。戻ってきたな、という実感がわいた」と、終始笑顔で話した。

常幸龍は14年秋場所では小結も務めたが、右膝のけがの影響で三段目まで番付を下げた。三役経験者が三段目まで転落後に十両に戻るのは、明治以降初めて。

前例のないカムバックを果たしただけに「以前よりも落ち着いて場所に臨める。久しぶりに15日間相撲を取るけど、変に間に1日、2日空くよりも、そっちの方が合っていると思う。思い切ってやりたい。(幕下に)落ちることなんか考えていない。ただただ、楽しみです」と、まるで新十両のような初々しさもにじませつつ、最後まで笑顔を絶やさず話していた。