今年5月の夏場所後に昇進を果たした栃ノ心(30=春日野)の大関昇進披露パーティーが1日、東京・文京区の東京ドームホテルに、関係者約1300人を集めて盛大に開かれた。

パーティーには八角理事長(元横綱北勝海)ら親方衆、力士では鶴竜(33=井筒)、白鵬(33=宮城野)、稀勢の里(32=田子ノ浦)の3横綱、豪栄道(32=境川)と高安(28=田子ノ浦)の両大関らが出席。八角理事長らがあいさつした後、栃ノ心が壇上に立ち「お疲れさんでございます」の発声の後、感謝のあいさつ。「日本の心、(出身地)ジョージアの心、相撲の心、春日野部屋の心を大切に、日本とジョージアのみなさんのために、さらに上を目指して稽古に精進、努力します」と謝意を示した。

鏡開きでは、先代春日野親方(元横綱栃ノ海)の花田茂広氏と八角理事長にはさまれて、豪快に木槌を振り下ろし、たるのふたを割った。また乾杯の後には、同じ明大出身で師匠と親交のある、92年バルセロナ五輪柔道男子95キロ超級銀メダリストで小川道場の小川直也道場長から花束を贈呈された。

大勢の関係者の前で晴れの席に臨んだ栃ノ心だが、新大関の名古屋場所では右足親指を負傷し途中休場。8日後に初日を迎える大相撲秋場所(両国国技館)は、負け越せば関脇陥落のかど番で迎える。パーティー前に取材に応じた栃ノ心は「プレッシャーもあるけど番付も番付だし、頑張らないといけない。3、4日前に申し合い(稽古)も始めたし、しっかり場所が始まるまで稽古して今場所を迎えたい。(患部は)それほど痛くはないし、稽古できないわけじゃない。大丈夫、頑張るしかない」と気丈に話した。披露パーティーには「こんなにたくさんの人が集まるとは思わなかった。すごくうれしい。もっともっと頑張らないといけない」と奮起を誓った。