14日目に優勝を決めた横綱白鵬(33=宮城野)が、横綱鶴竜(33=井筒)を破って14度目の全勝優勝を果たした。

立ち合いから右四つがっぷりに組むと、得意な形だったが押し込まれた。それでも、組んだまま土俵際で右に回り込み、体勢を整えて反撃。最後は左上手を振って、腕が極まるようにして背を向けた鶴竜を送り出しで破った。

昨年九州場所以来に天皇賜杯を抱き「久しぶりに相撲の神様が私にほほ笑んでくれた」と感慨にふけった。今年は4月に父ジジド・ムンフバトさんが死去や、初めて1年間で3場所休場するなど苦労が多かった。先場所も右膝負傷で途中休場。そんな状況でも今場所は横綱800勝、幕内通算1000勝を達成して「(新入幕に昇進した)19歳から積み上げた白星が1000勝、(横綱に昇進した)22歳からの白星800勝。こんなに早く達成できるとは信じられない。最高です」とかみしめた。