大相撲の第54代横綱の輪島大士氏(本名・輪島博)が死去したことが分かった9日、静岡・東伊豆町では秋巡業が行われた。

巡業に参加している、同郷の石川出身で日大の後輩にあたる平幕の遠藤(27=追手風)は、報道陣から輪島氏の死去を知らされて驚きの表情を浮かべた。

小学時代と角界入り後に1度ずつ会ったことがあるという遠藤。小学時代は、地元石川で行われた相撲大会に輪島氏が訪れたという。騒ぐ周囲に対して「みんなが輪島、輪島と言っていたけど、当時は何のことだか分からなかった」というが、相撲を続けているうちに輪島氏の偉大さに気が付いた。

角界入り後は「新入幕に上がる前」に会った。話の内容は「緊張して覚えていない」と偉大な先輩を前に頭が真っ白になったというが「気まずいとかはなかった。ユーモアのある方。向こうから話しかけてくれた」と印象を語った。

輪島氏の現役時代の相撲は、映像で何度か見たという。「左の下手投げと右のおっつけの印象が強い。まわしがからし色。学生出身で唯一の横綱で日大出身。目指さないといけない」と話した。