大相撲の秋巡業は10日、甲府市で行われ、朝稽古では横綱稀勢の里、大関豪栄道が相撲を取る稽古を再開した。

稀勢の里は、前頭佐田の海と10番取って全勝。得意の左四つに組み止め、圧倒する内容が続いた。稽古後は「ちょうど(秋巡業初日から)1週間。予定通り。夏(巡業)もやっているから、力を試すにはいい相手。しっかり体をつくってきているからね。いい感じで稽古できている。夏よりは確実にいいし、夏以上の状態だと感じる。本場所に出たからね」と手応えを感じた様子だった。

豪栄道は前頭千代大龍を相手に9番取って、こちらも全勝だった。「(千代大龍は)圧力があって、どんどん前に出てくる。部屋にはいないタイプだし、合口も良くないから」と、過去6勝6敗と五分の相手を指名した理由を語った。そんな相手を圧倒し「だいぶ体も仕上がってきたと思う。いい稽古ができた」と、こちらも手応えを口にした。

一方の横綱白鵬は、この日は右膝の骨に痛みと違和感を覚え、稽古に姿を見せず、土俵入りと取組も回避した。観衆の前に姿を見せたのは、移動のバスからの会場入りと、会場を後にする時だけ。「右膝の骨だね。膝を曲げると痛い。昨日の朝からすごく痛くて、昨日はよく温めて寝たけど、朝起きても良くなっていなかった。4カ所に痛み止めを打った」と明かし、この日は静養に努めた。