大関栃ノ心(春日野)が13日、愛知・豊田市巡業(スカイホール豊田)で31歳の誕生日を迎えた。

初場所で初優勝、夏場所で大関昇進を決め、名古屋場所を途中休場し、秋場所をいきなりかど番で迎えて9勝6敗と切り抜けた。波瀾(はらん)万丈だった30歳を振り返り「幸せなことも、厳しいこともあった。全部勉強になった」と話した。一方で、新たな1年の目標を「また優勝したいね」と語りつつも、綱取りへの意識を問われると「その質問はシカトします」と苦笑い。むだな重圧を避け、あくまで自然体を保つ姿勢は崩さなかった。

この日は魁聖、朝乃山、輝と相撲を14番とって全勝。右四つに持ち込み、得意の型に磨きをかけようとする姿勢が目立った。2度目の賜杯へ、九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)の優勝争いへ。心身ともに充実してきた。