大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が7日、福岡・大野城市の境川部屋へ出稽古した。6日の九重部屋に続き2日連続の出稽古。大関豪栄道は疲労などを考慮してこの日は相撲を取らなかったが、九州場所(11日初日、福岡・国際センター)を前頭筆頭で臨む妙義龍(32)を指名して三番稽古を行った。

最初の一番こそ、妙義龍にもろ差しを許して巻き替えを狙ったところで前に出られて土俵を割ったが、その後は生命線の左を中心に攻めた。左を封じたい妙義龍との差し手争いは激しく、組んだまま土俵中央で止まると自ら激しく突き放して体勢を整えるなど、攻めの幅も広かった。15番取って13勝で、稽古途中に充実した表情を浮かべる場面もあった。

妙義龍との稽古は、昨年秋場所前の二所ノ関一門の連合稽古以来。だが当時の妙義龍の番付は十両。本場所での対戦は16年秋場所が最後で、九州場所では2年ぶりの対戦が確実。「上位は力がある。力がある人を選んでやっています。いい稽古でした」と、本場所を見越しての出稽古だった。ここまでの調整については「いいんじゃない。悪くはない」と順調だ。