東前頭3枚目錦木(28=伊勢ノ海)が上位陣に連勝した。5日目の大関豪栄道(32=境川)に続き、全勝中の東前頭2枚目栃煌山(31=春日野)も撃破。初日から4連敗を喫していたが、徐々に調子を上げてきた。

1横綱、2大関を破って勢いに乗る栃煌山に、錦木が待ったをかけた。もろ差しを許したが、逆に錦木が力強く寄ってみせた。両腕を抱え込むように極めて前に出た。決まり手はきめ出し。「極められたので、待つよりはこっちからがんがん出ようと思った」と強気に攻めた。

自己最高位で迎える今場所は、自身にとって初めて上位戦が続く。「せっかく上位と戦えるので消極的にいっても仕方ない」。初日から4連敗したが、それも肥やしになると信じて場所に臨んでいる。

場所前には結婚を発表し、公私ともに波に乗る。豪栄道戦で得た懸賞は「自分からぽいっと(妻に)渡しました。『勝ったでー』とか言って」と照れながら話した。2勝4敗と変わらず黒星が先行しているが「まずは最低でも星を五分に戻したい」と、来場所も上位で戦う意欲を示した。