西前頭7枚目松鳳山(34=二所ノ関)が東前頭6枚目貴ノ岩(28=千賀ノ浦)を小手投げで破り、4勝目を挙げて星を五分に戻した。

鋭い踏み込みで十分な体勢をつくった。もろ手突きから左差し。小手投げで体を入れ替え、そのまま投げ出した。「立ち合いのことは実はあまり考えていなくて、思い切り突っ張るだけだった」と振り返った。

7日目の西前頭5枚目朝乃山(24=高砂)との一番では、呼吸のあった立ち合いを不成立とされ、リズムを乱して敗れた。その日の支度部屋では、悔しさを全面に示していたが「昨日は昨日、今日は今日ですから」と切り替えた。

地元福岡での場所だけに連日大歓声が届く。場所中の癒やしは「声援と付け人の存在ですよ」。付け人を務める西幕下26枚目一山本(25=二所ノ関)が、普段の生活や移動中で笑わせてくるとのこと。関取と付け人とは思えないほど対等のような掛け合いで、松鳳山は「いつも俺を癒やしてくれてありがとうな」と、特別な思い(?)を口にした。