東幕下筆頭臥牙丸(31=木瀬)が勝ち越しを決め、関取復帰をほぼ手中に収めた。

長い取組が得意な西十両13枚目極芯道(22=錦戸)に対し、スタミナ勝負に持ち込まれる前に左差し、右上手で寄り切った。2場所ぶりの十両昇進が濃厚。09年九州場所で新十両を決めてから、53場所連続で関取の地位を堅持していたが、東十両12枚目だった先場所で9敗を喫し幕下に陥落していた。「落ちてちょっと心配していたけど、戻れてうれしい」と顔を真っ赤にしてよろこんだ。

場所前の巡業では、同じ出羽海一門の春日野親方(元関脇栃乃和歌)に気にかけてもらい、稽古で厳しく指導された。「あれがなかったらこんな結果は出なかった。春日野親方やファンの人に感謝したい」。ジョージア出身で最高位は小結。212キロの巨体を揺らしながら、支度部屋で笑顔を振りまいた。